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庭師の知恵袋

夏の庭園管理

タップリと水をやる

新緑も深みを増し、夏風景に衣替えしました。すでに4・5月から夏日が続き、地中はカラカラに乾ききっているところもあるようです。

この春に植えた樹木にとっては、夏を乗り切ることが大変な苦労なのです。朝・夕の涼しい時間をみはからい、タップリと水をやることが重要です。地中に浸透するように十二分に灌水しましょう。日中の暑い時の灌水は、葉のヤケドなどをおこすので要注意(禁)です。逆に夜露は木々を潤す自然の営みです。

すかし剪定

梅雨に入ると木々が元気になり、葉が繁茂しすぎ、庭全体に光があたらなくなったり、風通しが悪くなったりします。この時期に病害虫の被害が大きくなりやすい場合があります。すかし剪定をすることで、光や風を呼び込みましょう。


アメリカシロヒトリの大発生と駆除

駆除は孵化直後に集団で生活する時期に被害葉を見つけ出し、枝や葉を取り除き焼却しましょう。
幼虫はクモが絡んだような袋状の巣を作って集団で生活しており、また、葉の表皮部だけを残し食害するため葉が白く見え、これが発見のポイントになります。
幼虫は6〜9月頃に発生するので、早期駆除をお勧めします。
薬剤を用いて駆除する場合もこの時期が良いでしょう。

◇観察ポイント
*大発生すると樹木を丸坊主にすることがあります。
*特に第2化の幼虫が現れる8〜9月に最も被害が大きくなります。
*卵は葉の裏に300〜800個ほど産みつけられます。
*越冬は樹幹の割れ目や樹皮の隙間に潜り蛹化を行います。
*年2化あるいは3化とされていますが、年平均気温が約12℃以上の地域では年3化となるといわれています。

トピックス:害虫駆除の例

自生するカラムシとフクラスズメ(脹雀)
フクラスズメはヤガ科のガの一種です。幼虫は細長いケムシで7cmほどにもなります。頭が橙色か黒、体側に黒い線、背中に白黒の横しま模様があり、幼虫は危険を感じると頭部を反らせ、緑の液体を吐き出しながら頭部を激しく横に振ります。たまに大発生し、カラムシ群落の葉を食い尽くした上で地上を徘徊することがあり嫌われます。
カラムシ(別名クサマオ)の茎は高さ1〜1.5m、葉の大きさは最大15cmほど。花は8月〜10月にかけて咲き風によって花粉を運ぶ風媒花です。やや湿った地面を好み林の周辺や道端、石垣などに地下茎を伸ばしながら繁茂します。
先日、当社ではフクラスズメが柏崎市河川に大量発生したためカラムシを消毒しました。

春 夏 秋 冬

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